[イラン]ラマダンパーティ?イランの家、ご飯 [Iran] Ramadan party? Iranian family house, food.

Iran

サラーム。

今日は、ネパールで出会ったイラン人、ホーマの家にお泊まりです。

家の正面玄関で、思わず、え、ここ!?とびっくりしてしまいました。何階建てだっけ?地下の駐車場への扉は電動シャッターでした。この大きなマンションは、お父さんが所有しているそう。

ホーマの家はその一角にあります。

床や壁にも素敵なペルシャ絨毯が飾られていました。

あちなみに、イランも日本と同じように玄関で靴を脱ぎます。

あ、ここにもあった!昨日も見た、サモワールと呼ばれるやかんです。これ、どうやって使うかというと、まず下のやかんでお湯を沸かし、沸いたら蛇口から茶葉の入ったティーポットにお湯を注ぎます。そして、ティーポットは上に置いて保温しておける、という仕組みです。これは、イランの家には必ずあるそうです。

これは、昔ながらのサモワールで、真ん中の垂直になっている管?の所に薪を入れて焚いていたそうです。

ラマダン(イスラム教の断食月)真っ只中で断食中にも関わらず、ホーマのお母さんが昼食を作ってくれました。ホーマとホーマのお兄ちゃんは断食はしていません。家族の中でお母さんだけだそう。さらに、お兄ちゃん曰く、イランで実際に断食をしている人は、多く見積もっても10パーセントもいないと言うのです。「僕の会社で断食している人は、多分5%くらいしかいないと思うよ」と。意外な事実でした。私の勝手なイメージでは、7、8割位の人はしていると思っていました。正直にそう伝えると、ホーマのお兄ちゃんから、イランのことを知るには「千夜一夜物語」を読むと良いよ、と教えてくれました。

ごめんなさん、お母さん。いただきまーす! ターチン(Tahchin)という炊き込みご飯的な(?)、少しおこげのついたご飯。サフランが入っているので黄色くなっています。鶏肉と一緒に食べました。美味い!

これはお米の様な穀物の入ったスープ。優しい味。美味しい。

  サラダ ヨーグルトのスープ

サフランライスプディング。ローズウォーターの香りがほのかにします。これは、チアシードが入ったローズウォーターのドリンクです。ほのかに甘くて美味しかったです。

お母さん、全部美味しいよー。私はディナーでたくさん食べるから大丈夫よと言っていたけど、こんなに作ってくれて。心から感謝。なんだか、久しぶりに母の味が味わえた感じで心までいっぱいになりました。

夜は、叔父さん主催の食事会に参加しました。ラマダンの期間中は、こうやって親戚同士が集まって食事をするそうです。

2、30人位の集まりかと思っていたのですが、着いてびっくり。大げさじゃなく、100人位はいたと思います。結婚式場の大ホールを貸し切った感じです。

皆、笑顔で温かく迎えてくれました。

この女の子は英語を勉強中ということで、一生懸命英語でお話ししてくれて、めちゃ可愛かったです。

従兄弟たちや叔母さん叔父さん、皆興味深々な様子で、質問攻めでした。私がこれまで行った国名を上げてイスラエルの名前を出した時には、「イスラエルにも行ったの?どうだった?」と食いついてきます。そうか、イスラエルとイランって政治的には対立してるんだっけ。嫌悪感とかそういうのは全然なくて、ただ単に興味がある様でした。あと、「イランについて日本人はどう思ってるの?」とも聞かれました。ホーマの従姉妹たち。私の乱れたスカーフを直してくれました。笑。

皆優しくて、これも食べなさい、あれも食べなさい、と「カメーカメー攻撃」(沖縄の方言で食べろ食べろの意)を受けました。笑。

叔母さんの一人は、片言を英語で、私は日本人は忍耐強くて大好きだわ。Oshin Oshin!と言っています。最初何のことか分かりませんでしたが、もちろん、30年以上も前に流行ったNHKドラマの「おしん」のことでした。いつか日本に行く時は桜が見たいわと言っていました。

上の写真の従姉妹家族は、ホーマ曰く、比較的敬虔なムスリムだと言っていました。親族の中でもそれぞれ違うんですね。

イスラム教といえば、断食もそうなのですが、髪の毛を隠すヘッドスカーフも宗教上の理由とは限らず、政府から強制されているからだそうです。イランは、いわゆる政治と宗教を分けずに統治する「政教一致」の体制を取っているので、イスラム教徒でなくても、国内ではイスラムを教えに従う必要があるのです。

こんなイランですが、今の様になったのは40年前のイラン革命以降で、革命以前はスカーフを被るのはあくまでも個人の自由だったのだそうです。ホーマのお母さんも、昔は被らないこともあったと言っていました。ホーマの家でテレビを見ていたのですが、ニュース番組、ドラマ、どのチャンネルでも女性は100%スカーフで髪の毛を隠しています。あるドラマでは、女性刑事が走って犯人を追跡している時ですらスカーフは死守されていました。ある意味不自然な位に。。

あるチャンネルを見せてもらったのですが、その中のニュースキャスターは、胸元が大きく開いたキャミソール系の服装をしています。むしろ日本よりも露出度か高い位。ドラマでも皆普通の格好をしています。聞くと、そのチャンネルは、外国に住むイラン人によって作られたイラン人の為の衛星放送だそう。なるほど。。

家の中ではスカーフは被らなくて良いです。

シャワーを浴びて、久しぶりに大きなベッドで(ホーマが自分の寝室を譲ってくれました)寝られます。なんて幸せ。

おやすみなさい。