[ベツレヘム]世界一眺めの悪いホテル![Bethlehem]The world worst view hotel

サラーム(アラビア語でこんにちは。)イスラエルは主にヘブライ語ですが、ベツレヘムはパレスチナ人が住んでいる所なので、ここはアラビア語で。

今回ベツレヘムに来たもうひとつの理由。それは、The Walled Off Hotelウォールドオフホテルに泊まる為です!ここに泊まる為に来たと言っても過言ではありません。

ここは、覆面アーティストのバンクシーが去年オープンさせたホテルで、超ユニークなんです!世界一眺めの悪いホテルと銘打っているのですが、その訳は、、、

ホテルの目の前が、悪名高きあの分離壁だからです。

ウェルカムドリンク

面白かったのがこれ。ロビーから部屋に続く階段へはここから入ります。

ん?本棚?
鍵を棚にあるヴィーナスに向けると、おっぱいがピカー!
開いたー!
ドミトリールーム60ドル(約6600円)

私が泊ったのは6人部屋のドミトリールーム。イスラエル軍宿舎からの古いアイテムが所々にあります。ちなみに、プライベートルームは室内にバンクシーの絵があります。泊まりたかったけど予算が。。詳細はホテルのサイトで見られます。サイトを見てるだけでもワクワクしてきます。

このレトロなラジオと電話機、ちゃんと使えます。

ラジオからは音楽が流れていました。実はこの日、ドミトリーには私以外に誰もおらず、独り占めイェーイ!となったのですが、正直寂しかったです。そして静かな部屋にラジオから流れるBGMが。ちょっと怖い。。なので、部屋にいる時は逆にボリュームを上げて、眠る時はオフにして眠りました。

館内はバンクシー独特のアートで一杯です。

ロビーにあるピアノの上には、ガスマスクをした天使。

ある時間になると、このピアノ自動演奏されるのですが、この音楽がまたいいんです。奥深いというか。ホテルオリジナルだそうです。

使用不可と書かれたエレベーター。扉の向こうに見えるブロッグ塀は、分離壁なのだろうか。

ホテルには、小さな博物館が併設されています。パレスチナの、現在に至る歴史や状況が分かります。宿泊者は入場無料ですが、宿泊者以外でも有料で入れるので、ベツレヘムに行く方にはぜひ行ってみて欲しいです。

ここからは博物館内で撮った写真です。

1992年から始まった、イスラエル政府による壁の建設
車のナンバープレートで、イスラエル人かパレスチナ人かすぐに見分けがつく様になっています。
イスラエル政府によって、パレスチナ人が通行できる道路も決められています。
通行許可証。

パレスチナ人が壁の外に出る際は、事前申請が必要です。許可が下りず病院に行けない、ということも起こっているそうです。

なかでもハッとさせられたのが、この写真に書かれていたことです。

これはパレスチナ自治区のヘブロンという街の写真ですが、ここにもユダヤ人の入植を促すため、新しいアパートの建設が進められており、外国に住んでいるユダヤ人でもサマーハウスとして借りられる様になっており、若いユダヤ人でも借りやすい様に安い価格設定にしているそうです。上の写真の最後の行には、”あなたが今泊まっているエアビーエンドビー(民泊)はまさにその家の一つかも知れません”と書かれています。ハッとさせられました。私も旅行者。知らずにそういう物件に泊まって、この施策に加担することはしたくありません。

他にも、色々な展示、写真やビデオ等沢山ありました。ビデオの中で、パレスチナの人々が壁を超えて自分たちの家があった向こう側に入ろうとするのを、ライフルを抱えたイスラエル軍兵士が制止し、時には暴力的になるシーンがありました。その時、どうしても沖縄の辺野古のことを思い、苦しくなり涙が出そうになりました。自分達の家(土地)に入れない理不尽さ。イスラエルはベツレヘムを実行支配していて、自分達の土地だと主張しています。自分の土地なら、パレスチナ人が住む土地も同じように扱ってよ、と単純かも知れませんが、思います。でも実際のところは、水道電気など十分に供給せず、携帯電波も悪く、道路状況も悪い。そして、パレスチナの人々から見える所に新居住地を作り、次々とユダヤ人を住まわせることで既成事実を作り、実行支配を広げようとしています。

辺野古とはもちろん背景や状況は違うと思いますが、政府が住民を振り回している状況は同じだと思いました。

そーこーでー!というわけではありませんが、私も壁に絵を描いてきました!

ホテルのすぐ隣にあるバンクシーショップ。その名もウォールマート(笑)。そこで絵を描くお手伝いをしてくれます。

んー、絵といっても、何にしよう。。バンクシーみたいに風刺が効いたものにしたい!と思いましたが、すぐに、そもそも自分には絵のセンスが備わっていないことを思い出し断念。ここはシンプルに、平和を願うといえば鶴。でも紙の折り鶴を壁に貼るわけにはいかないので、やっぱりステンシルにしました。バンクシーみたいに!笑。

店内にはカラースプレー、マスクなどがあります。

①まず、パソコンで鶴の画像を検索。お店のお兄さんがステンシルにできそうな絵を選んでくれました。

②プロジェクターで映し出した画像を鉛筆でなぞり、下書きします。

③下書きに沿って切り取っていきます。お兄さんも手伝ってくれます。

下絵完成。

④スプレーとテープを持って店を出て、壁の場所探し。しばらく歩きますが、どこも結構埋まっていて、空いてる所がありません。しかも上の方には手が届かない。(ちなみに、上の方に描きたい方には梯子も借してくれます。)

⑤場所を見つけたら、下絵をテープで張り付け、スプレーでシュー。紙が浮いてくるので、均等にスプレーするのが結構難しい。

⑥完成〜!! ”Love from OKinawa” ちょっと滲んでるけど、まいっか。

全体像です。ん、どこ。。。? えー、右下の方です。

ちっちゃ!笑。でもいいんです!

願いはひとつ。この壁が壊されて平穏が訪れますように。ベツレヘムに行くことがあれば、ぜひ探してみてください。笑。

エルサレムまでの帰りは、チェックポイント300(Check point three hundred)と呼ばれる、倉庫の様な無機質な建物を通ります。私以外にもう一人いただけで、職員も二人しか見ませんでした。そこでパスポートのチェックがあるのですが、簡単に見ただけで特に何も質問はされませんでした。建物を抜けるとすぐにバス停があり、そこでエルサレム行きのバスに乗りました。

[ベツレヘム]行ってみたけどやっぱり複雑。。 [Bethlehem] Confusing..

ベツレヘムで1泊してきました。

イスラエル、エルサレム、ベツレヘム、パレスチナ自治区。何度ニュース等で見てもずっとパズルな所(国)です。地理的にも、宗教的にも、政治的にもよく分からない。。ベツレヘムに関しては、イエス・キリストが生まれた場所、くらいの知識です。一見は百聞にしかず。とりあえず行けば分かるはず。と長い間行きたかった国のひとつでした。

最近では、トランプ大統領が、テルアビブにある大使館をエルサレムに移転させる、という発言をして物議を醸していますね。

ベツレヘムは、パレスチナ自治区の中にあります。ヨルダン川に接しているのでヨルダン川西岸という言い方もされます。英語でウェストバンク。こないだの入国審査の際にウェストバンクには行くのか、と聞かれた場所でもあります。もちろんNoと答えましたが。世界一厳しい入国審査で知られるイスラエル。ベツレヘムを含むウェストバンクに行くということは、パレスチナ自治区に行くということなので、絶対に言ってはいけないと、事前調べで知っていました。でも結局大変な目にあうことになったのですが。。

あ、恨み節になりそうなので、その話は置いておきます。

位置関係が良く分からなかったので、整理してみました。

ベツレヘムは、点線で囲まれた中にあります。点線は分離壁を示しています。昔のベルリンの壁の様に、高さ8メートルの壁で包囲されていて、パレスチナ人はこの壁の中に住んでいるのです。考えるとすごく変です。人間が人間を囲っているのです。

エルサレムからは、バスで40分で行けます。日帰りでも行けますが、私はベツレヘムに行くなら絶対泊まりたい!と思っていたホテル (Walled Off Hotel)があったので、1泊しました。なんならこのホテルに泊まる為にベツレヘムに来たと言っても過言ではありません。詳しくは次のブログで。

バスステーションはホステルから徒歩20分、ダマスカス門の近くにあります。

エルサレムのバスステーション

Beit Jalaを経由します。

バスは231番や234番で行けます。6,8シェケル(約200円)。

ベツレヘムに到着しました。特にチェックポイントやパスポートのチェック等もなく、普通のバス停で降りました。

バスを降りるとすぐにタクシーの運転手達が声を掛けてきます。1泊だけの予定なので、効率よく周る為にタクシーを利用することは決めていましたが、すぐ応じてナメられてはいけないと思い、2,3度断りながら足を進めます。と言ってもあくまで”フリ”なので、特にどこに向かって歩いているわけではありません。苦笑。

交渉の結果、バンクシーの壁画、Shepherds’ Field Chapel 、キリストの降誕教会、ミルク・グロット、パレスチナ難民キャンプを周り、110シェケル(約3300円)で交渉成立。前調べ情報より少し高いとも思いましたが、他に割り勘する人もいないし、しょうがないと納得。

まずは、バンクシーの壁画を何か所か回ります。バンクシー(Banksy)とは、壁画アーティスト。何の前触れもなくゲリラ的に現れて人目に触れず描くので、覆面芸術家とも言われています。イギリス人男性ということだけ分かっている様ですが、その以上のことは謎に包まれたままです。

こういう何気ない所に描かれています。

この絵は有名ですよね。どこかで見た記憶があります。

これも何の変哲もないガソリンスタンドの壁に描かれています。

次に、Chapel of the Shepherd’s Fieldというカトリック教会に行きました。天使がイエスの誕生を知らせた場所だそうです。

なるほど、天使達が描かれています。

この教会から見えた光景。向こうに見える団地やマンションの様な建物は、ユダヤ人入植者用の住宅だそうです。イスラエル政府の政策で、国外に住んでいるユダヤ人の移住を誘致している場所です。ユダヤ人人口を増やそうという狙いがある様です。

次に、ここはイエスが誕生したとされる降誕教会です。

小さい頃本で読んだのを覚えています。イエスはベツレヘムの馬小屋で生まれたと。今まさに自分がその地に来ているんだと思うと、なんだか不思議な気持ちでした。

その本は、今思えば子供用に書かれた新約聖書だったのですが、ということは、またしても、”イエスって実在していたってこと?”という疑問が湧きます。物語として読んでいたので、いまいちピンと来ません。でもなぜそういう本が家にあったのか。。うちはクリスチャンでもないのですが、母(あるいは父?)が何か意図して置いていたのか。。今度聞いてみようと思います。

(後日談)母に聞くと、「そんな本あったっけ?」というがっかりな答えでした。

小さな入口から、かがんで入ります。

奥に見える入口がまさに誕生した場所(洞窟?)だそうです。

長蛇の列ができていて一行に進みません。ので、諦めてタクシーに戻りました。

私の記憶では、イエスって馬小屋で生まれたと思っていたけど、洞窟だったという解釈もあるそうです。

次は、ミルク・グロット教会。こじんまりとした小さな教会です。

ここは、聖家族(イエスの家族)がエジプトへ逃げる前に避難していたとされる場所で、マリア像から一滴の乳が洞窟の穴に落ちてそこが白く染まった、という言い伝えからきているそうです。不妊に悩む夫婦も多く訪れるそうです。

教会の中には、イエスに授乳するマリア像や絵がいくつもありました。

最後に、分離壁へやってきました。今私がいるここは壁の中、パレスチナの人々が住んでいる所で、壁の向こう側にはユダヤ人が住んでいます。高さ8メートルの壁には様々な絵やメッセージが書かれています。

有刺鉄線で遊んでいる子供。

”壁を作らず、フムスを作れ”

写っている男性は、この近くでバンクシー関連のグッズ屋さんを経営していて、この絵は自分が描いたんだ、と言っていました。

壁の所々にはこのような監視塔があります。

”一片のがれき(PIECE)ではなく、平和(PEACE)を”

”パレスチナに行ってみたけど、あったのはこのバカげたステンシル(の絵)だけ”

戦闘機で遊ぶねこ

この女性は、ライラ・カリド。パレスチナ解放運動家で、元ハイジャックのテロリストですが、釈放後は暴力的解決を否定し、現在は講演活動をしているそうです。

沢山のエピソードとメッセージがあり、どれも胸を締め付けられる思いで見ていました。なかでも、上写真の「アリ」と題された言葉には苦しくなりました。

(訳)アリになれたらいいのに。アリは働き者です。自分で食べ物を探して、仲間の面倒をみます。アリは一生懸命働くことを良しとし、お互いを尊重します。アリは強い意志を持って生きています。アリの様に強く、働き者で、人々を助ける人になりたいです。 ベツレヘム出身、ウサマ。

ベツレヘムに入ってから、携帯の受信状況が格段に悪くなりました。ホテルでは、シャワー水の節水をお願いされました。まるでヨーロッパという感じのエルサレムの街とは違い、古く寂れた建物が多く、シーズン的なものなのか、閉まっているお店も目につきます。走っている車は古い車が多いです。

後で調べたり聞いたりして分かったことは、古い水道管は長い間取り換えもされず、また、先の写真にもあった、ユダヤ人入植地の水道整備が優先され、パレスチナまでうまく供給されていないそうです。携帯の電波も同様に整備が遅れてれているそう。

あからさまに違います。ひどい対応です。

あー!今思い出したけど、パレスチナ難民キャンプに連れていってもらってない!げ、タクシーの運ちゃんめ。そこも行くっていう約束だったのに。私も疲れていたので、降ろされるまま降りてしまったのもいけないのですが。名刺をもらってたから連絡して苦情を入れようか。

あーもう。でも頭がいっぱいいっぱいなので、とりあえず寝ます。

おやすみなさい。