[エジプト]列車でカイロからアスワンへ [Egypt] Cairo to Aswan by train.

Egypt

サラーム。

午後5時半、アスワンに出発です。アスワンは、ナイル川の下流にある街で、その北にあるルクソールから先に行く人も多い様ですが、カイロからアスワンまで一気に下り、アスワンからルクソールに行く方が列車代が安かったので、そうすることにしました。

カイロからは列車で約14時間です。私が乗ったのは、一等車で235ポンド(約1460円)でした。乗車券は、昨日ホステルで購入しておきました。

昨日アレキサンドリアに行った時に、カイロのラムセス駅でアスワンまでのチケットを買っておこうと思ったのですが、販売窓口の人に何故か別の窓口に案内され、そこで売っていたのは、高額な外国人旅行者専用の寝台車のチケットのみ。一人用のキャビンだと120ドル(約13000円)!二人用でも80ドル(約8800円)。高過ぎる。

いやいやいや、私みたいなバックパッカーにはそんなの高すぎるし、寝台車じゃなくて良いし。それに、先に行った旅友の話ではそんなにしなかったんだけどなあ。一緒にいたアムルももっと安く買えるはずだ、と言うので、一旦ここでは買うのをやめて、結局ホステルで購入したのでした。アスワンまでは14時間もかかるので、快適さを求める人は、80ドルの寝台車でも全然安くて良い選択かも知れません。

カイロラムセス駅のホーム

自分のカートがどこなのか分からなかったので、駅員さんに聞くと、親切に車内まで連れていってくれました。感謝。

足元も広くて快適です。

出発してから3時間位経ったところで食事が出てきました。これは予定外だったので、ちょっと嬉しい。

フィッシュサンドは2個も要らないから別の味が欲しかったな。

途中の駅から乗って隣の席に座ったおじ様。いわゆるシリアからの難民でした。もう長くエジプトに住んでいるそう。私はアラビア語が分からず、彼は英語が分からなかったので、グーグル翻訳を使いながらのカタコト会話。

私が飲み食いしていないのを気にして(実はトイレに行きたくないが為に控えていただけですが。)、自分の水をくれようとしたり、そしてピーナッツを分けてくれたり。しかもこのピーナッツを一粒ずつ殻を剥いて私の手に置いていくのです。初めは恐縮して、自分で剥くので大丈夫です、と手振り身振りで伝えたのですが。彼も譲らず、いいから食べなさいと、わんこそばの様に次から次へとピーナッツが私の手に乗せらせます。笑。ヨルダンでもそうだったけど、アラブの男性は皆こんなに優しいのだろうか。それとも、これってある意味女性は弱いものだから面倒を見るのは男性の役割ということなのか。

まあどっちにしても、優しさって素晴らしい。ひとときのクイーン気分を味わえました。彼がトイレに行く時、荷物を見ていてくれるかと言われました。こんな他人を信用して大丈夫?と逆に心配になりましたが、信用されるって素晴らしい。その期待に応えるべくちゃんと見張ってました。

車窓から。夜が明けてきました。

目が覚めると、窓の外には綺麗な朝焼けが。ぼーっとしながらしばらく眺めていました。

朝8時アスワン駅に到着。

アスワン駅

駅を出ると、大通りが海に向かって開けています。

今回の宿泊は、エレファンティネ島という小さな島にあるゲストハウスに泊まります。。その島までは渡し舟を使って行くので、まずは港を目指します。

事前調べでは、港まではバンタイプのミニバスで行けるはずですが、見当たりません。少し歩くと、それらしきバスが通り過ぎたので手を挙げて合図しますが、停まってくれません。バスが走っていった方向、海に向かって真っすぐ歩いていくと、海沿いの大通りに出て、そこにありました。バス停と言っても看板があるわけではなく、ただなんとなく人が乗り降りしているので分かります。バスの運転手に、「エレファンティーネ!」と言ったら、港の前で降ろしてくれました。約10分で到着。料金は1,5ポンド(約10円)。現金をそのまま運転手さんに渡します。

エレファンティネ島にはホステルがないこともあって、今回はゲストハウスなのですが、アスワンには、古代エジプト人とも言われるヌビア人が今でも住んでいて、このゲストハウスはヌビア人家族が経営していると書いてあり、その暮らしぶりが少し見られるかと期待して予約したのでした。アムルからは、ヌビアの人々はとても親切で、昔ながらのエジプトの人をもてなす心を持っていると聞いていました。

港に着きました。

船内はなんとなく男女分かれて座っているので、私も女性の方へ。

向こう岸までは30秒(笑)で着きます。渡し舟の料金2ポンド(約12円)。

この写真は翌日に撮った写真ですが、乗り合わせた女の子2人が、はにかみながらも英語で「ワットイズ ユア ネーム?」と、お菓子を分けてくれました。写真撮っていい?と聞くと初めは恥ずかしがって首を横に振っていましたが、二人で相談してすぐに「オーケー」と笑顔で撮らせてくれました。笑。めっちゃ可愛い。姪っ子と同じ位か少し年下かなあ。

Barkar Guest House  1泊300ポンド(約1870円)

ゲストハウスは、港から徒歩で50歩です。笑。看板もなく普通の家といった感じでで、すぐにお父さん、お母さん、高校生の娘さんが迎えてくれました。ここに来る前にワッツアップ(日本でいうラインに様なツール)でやり取りしていたモハメドはまだ学校に行っているらしく、この後会いました。ワッツアップのプロフィール写真が若いとは思っていたけど、まだ学生だったとは。

お母さんは少しの英語しか話せませんでしたが、優しい笑顔で、フレッシュなグアバジュースを入れてくれました。やっぱエジプトでのフルーツジュースは間違いない!美味しい。猛暑のエジプトでこのフレッシュジュースに何度助けられたことか。どこにでも売っているので絶賛おススメです。

実は、予約した部屋と違うというハプニングがあり、ごたごたがあったのですが、無事解決しチェックイン。最近ゲストハウスを始めたらしく、色々不慣れな様子でした。2階建ての家の2階部分をゲストルームで家族は下の階に住んでいます。モハメドは高校生。一番英語の出来る彼が主にゲストとのやりとりを担当している様です。同じく高校生のお姉ちゃんも、ある程度英語が出来ましたが、時々単語を調べながら話すという感じでした。学校で試験があるということで、ブラウン管の大きなコンピュータで熱心に勉強していました。

彼等はムスリムなので、お母さんお姉ちゃんは髪を隠すヘッドスカーフを被っているのですが、時々用があって下の階にいくと、慌てて被りながら出てくるので、なんだか申し訳なかったです。

とりあえず、また舟で向こう側に渡り、散策がてら歩いてヌビア博物館へ行ってきました。

博物館入場料100ポンド(約625円)。

 こじんまりとした博物館でした。

エジプト南のスーダンにもヌビア人が住んでいるそうです。

今日はこれにて終了。