[トルコ→イラン]「ビザ無しでは搭乗できません」って、えー!?[Turkey→Iran] “We can’t put you on board without visa.” Noo!

Iran

サラーム!

いよいよイランへ出発です!イズミール空港からイスタンブール経由でテヘランへ行きます。

まずはクシャダスからイズミール空港までバスで向かいます。

バスターミナル内にあるLast Minute Airport Shuttle というバス会社の窓口に行き、前日電話で予約しておいたチケットを受け取ります。25リラ(約527円)。

クシャダスのバスターミナル

まだ時間があるので、ベンチに荷物を下ろします。天気も良いし、ベンチにも座れて、安いデーツ(ナツメヤシの実)も美味しいし。「ああ、私バックパッカーらしくなってきたなあ」と、余裕のある自分の態度に気づき、なんだか誇らしい様な、感慨深い気持ちになります。日本を出発してから約4ヶ月半経ちました。

イズミール空港に到着、チェックインカウンターに行きます。そして、問題はここで起きました。

イランに入国する為のビザは持っているかと聞かれたので、テヘラン空港に着いたらアライバルビザを取るつもりだと伝えたると、ビザを持ってないのなら搭乗出来ないというのです。え?いや、日本人はアライバルビザが取れるので問題ないから、と言ってもノーと言います。一瞬頭が真っ白になりましたが、つい数週間前にイランに行った旅友(日本人)のことを思い出し、急いでラインで状況を伝えます。やっぱりアライバルビザで行けたといいます。そのことを伝え、再度確認してくれとお願いすると、カウンターの女性は面倒くさそうにしながら誰かに電話で聞いている様子。電話を切ると、やはりビザが無いと乗せられないと言います。

いやいやいや。つい2、3日前にもイラン大使館のページで確認したし。と思いながらも、頭の中では、”え、まさかビザ要件変わったの?”とパニックになります。急いで、アライバルビザについて記述されているネットのページを携帯で探します。こないだ見たページがなかなか見つけられません。。焦。汗。

やっと英語で書かれている記述を見つけて、カウンターの女性に見せつけ、もう一度確認してくれとお願いしました。もう一人のスタッフも来ていました。

そしてゴソゴソとカウンターのコンピュータで確認すると、「オッケー」と何事もなかった様にチェックインの手続きをするじゃありませんか。え、出来るの!?はあ、よかった〜。

じゃないし!アイムソーリーは?謝らないの?何事もなかった様にしてるけど、こっちはそっちのせいで飛行機乗れないところだったんだよ?お金も無駄になるところだったし!ムカつきましたが、どうどう、抑えました。

無事チェックイン完了。サンキューベリーマッチ、ペガサス航空!(嫌味)。

教訓。空港職員に限らず、どこでも時々間違ったことを堂々と言う人がいるので、こちらも引き下がらずに自信をもって対応することが大事!うん。

ちなみに、トルコイズミールからイスタンブール経由テヘランまで、122USドル(約13,750円)でした。

とりあえず乗れてよかった。ホント一瞬どうしようかと思ったよ。。

機内の安全のしおり。女性がヘッドスカーフしてて可愛い。

イスタンブールサビハゴチェン空港を経由し、テヘランに向かいます。面白かったのは、着陸の直前、機内の女性達が皆いっせいにスカーフを被り始めたのことです。イランでは、女性は全員髪を隠すスカーフをかぶらなければいけません。外国人の観光客であっても例外ではなく被る必要があります。もちろん前調べで知ってはいましたが、空港から街に出るタイミングで良いかなと思っていたので、私も慌ててバッグの中からスカーフを出しました。

テヘラン。機内から見た街の夜景。

深夜3時半、イスタンブールから3時間ちょっとで、テヘランのエマーム・ホメイニー国際空港に到着しました。

アライバルビザのカウンターに行き、ビザの申請手続きを行います。

  1. 用意されている申請書に記入
  2. 支払い窓口で旅行保険代16ドルとビザ代70ドル(いずれも30日有効)を支払う
  3. 支払証明書(領収書)を持って申請カウンターへ提出(30分後に入国審査のカウンターへ行けと言われました)
  4. 入国審査カウンターで受け取り

日本人の旅友が、中国人と思われて100ドル払わされたという話を聞いていたので、金額をちゃんと確認。ビザ代は国籍によって違います。(ちなみに旅友はすぐに気がついて、訂正してもらったそう)。私の他に7、8人しかいなかったのですが、待たされて、結局1時間以上かかりました。オランダ人男性、ドイツ人女性、韓国人女性、あと日本人男性もいて、皆それぞれ一人旅をしているとのこと。

日本人男性は20代前半の若者。宿もまだ取っていないと言うので、朝まで空港で時間を潰して、一緒に始発のメトロで市内まで行くことに。タクシーで街に向かうという選択肢もあるのですが、暗い中を移動するのはリスクを伴うので、深夜着の場合は、明るくなるまで空港内で時間を潰すことにしています。

空港内の両替所で、とりあえず20ユーロ分をイランの通過リアルに両替え。SIMカードも買っておきたかったのですが、ロビーにあったIrancellのお店は、夜中だからか開いておらず。

06:40分のメトロに乗りました。乗車代75000リアル(120円位?)。乗車券。ペルシャ語?アラビア語?全く読めません。。

メトロの乗車券。数字っぽいのが書かれているので後で調べると、今日の日付がイラン暦で1397年3月3日(۱۳۹۷/۰۳/۰۳)と書かれている様です。イラン暦は、預言者ムハンマドが拠点をメッカからメディナに移した年(ヒジュラ)を元年としていて、西暦でいうと西暦622年にあたるそうです。ふむ。

そういえば、旅をして知ったこと。西暦以外の暦を使っている国って結構あるんだということ。ミャンマーは仏教に関するカレンダーを使っていたし、インド、エジプトも独特な暦がありました。日本は和暦だしね。世界では西暦が主流だと思っていたけれどそうでもないみたいです。

メトロのBaharestan駅で降りると、ホステルはすぐそこでした。今回の宿は、Tehran Heritage Hostel 。女子部屋で1泊12ユーロ(約1530円、朝食付)。

少し昼寝をし、SIMカードを買いに、ホステルのスタッフに教えてもらったHafez通りへ。まるで東京の秋葉原?の様な雰囲気で、雑居ビルに小さな携帯屋さんがところ狭しと並んでいます。

電化製品屋さんばかりだからか、歩いている人は男性ばかり。エジプト以来の視線を感じる。。

何件か値段を聞いて回り、一番安かったお店で購入。Activated or Non-activated? と聞かれ、すぐ使えるというアクティベート済みを購入。お店でSimを入れてもらうと、すぐその場で繋がりました。

次は両替です。イランでは、アメリカやその他の国からの制裁によりVISAカード等クレジットカードが一切使えません。なので、予めトルコにいる時に米ドルを下ろしてきました。イスタンブールには、ユーロやドルが引き出せるATMがあり、VISAカードでキャッシング出来ます。

イスタンブールのATM

米ドルをリアルに両替するべく、これもホステルの人に聞いた、多くの両替所があるFerdowsiというエリアに行きました。が、どこも閉まってる。。後で気づいたのですが、今日は木曜日。イランでは、木曜日と金曜日が日本でいう土日でお休みなのだそうです。

半ば諦めて歩いていると、ダーラー、ダーラー?と声を掛けられました。よく見ると、歩道に両替の人達が何名もいて、現金の札束を見せてきます。レートを聞いてみると決して悪くない。違う人にも聞いてみます。レートだいぶ良いんじゃ?

とりあえず100ドルだけ両替えし、5,000,000リアル=500,000トマンをゲット。レート換算アプリでは100ドル=4,200,000リアルとなっているので、やっぱりだいぶ良い。でもなぜ?偽札だったらどうしよう、と一瞬不安がよぎりましたが、その後のコーヒー屋さんではちゃんと使えました。

そしてこれも後で分かったことですが、イランでは正式レートと闇レートがあるらしく、レート変換アプリやグーグルなどで出てくるレートは正式レートだと思われます。でも実際は、生活の場面では「闇レート」の方で取引されているそうです。

そして現在の闇レートは、1ユーロ(1ドル強)7,000トマン=70,000 リアルだそうです。

えー!ってじゃあさっきの両替、お得だと思ってたら逆にだいぶ損してたってこと?あ〜あ。。イランに行く方は、現地の人に実際のレートを聞いた方が良いです!インフレのせいでそのレートも日々変わるから現地の人達は大変だろうなあ。

お腹が空いてきました。が、実は今イランはラマダンの真っ只中。イスラム教の大事な断食月のため、街中のレストランは閉まっています。半分諦めつつ歩いていると、小さなコーヒーショップを見つけました。開いてる!イェイ!しかも良い雰囲気。

メニューには英語も書かれいました。

カプチーノ6000トマン=60000リアル(約90円位?)

店内には現地の人らしき人もいて、なんだラマダンでも飲んでる?と思ったのですが、コーヒーを受け取ると車に乗って去っていきました。やっぱりおおっぴらには飲食しないのかも知れません。そういえばさっき、裏通りで隠れる様にパンをかじっている男性いたなあ。私も飲み干してからお店を出ました。

夜、ネパールで出会ったイラン人の旅友、ホーマに再会しました!ホーマは、中国で4年間働いていた仕事を辞めてイランに戻る途中、ネパールを旅していたのです。こうやってまた会えるって、これが旅の醍醐味です。

ホーマの友人ご夫婦宅に招待してくれました。一番右がホーマ。隣はお友達。左の二人は夫婦で、二人とも絵を描いたりするアーティストです。部屋自体がアトリエになっていて、あまり広くはなかったですが、筆や版画用の印刷機?などがあって、本当に素敵な家でした。ホーマはアメリカの大学へ進学を希望していて英語が堪能。お友達の皆とも英語で会話できました。

薄手のハンバーグのような肉、美味しかったです!

そしてなんとワインまでありました。しかも奥様の方の実家イスファハン(Isfahan)で作られた自家製ワイン。お父様がぶどう園を持っていて、収穫したぶどうの半分はワインにしているそう。  

あと、このやかんが面白い!蛇口がついているのです。サモワールというらしいです。

おまけ:近くにいた猫

イラン、すでに好きになりました。期待大です。

おやすみなさい。